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ユーザー事例 
株式会社 IMAGICA
IMAGICAのDNAを受け継ぎ、とことん高画質/高音質こだわる次世代DVDオーサリング。独自のワークフローと人材育成で、次世代DVDの本格普及期に臨む。
IMAGICAは、撮影、映画、TV番組・CM、DVD、ネット配信など、幅広い分野で高品質な映像技術サービスを提供している、国内有数の映像ポストプロダクション。次世代光ディスク(以下、次世代DVD)についても早くから情報収集を開始し、2005年10月に次世代DVDオーサリングシステムScenarist BD/HD DVD Editionを導入。
業界標準のSD版Scenaristから操作性・環境・作業フローを引き継ぎ、スムーズに立上げが可能な次世代版Scenarist

映画本部 デジタルメディア製作部 テクニカルオペレーショングループ
課長 西 正徳 氏
- 西氏:
- 当社は幅広い分野で映像制作に携わっており、DVD分野でも数多くのタイトルを制作しています。次世代DVDにおいても事業を展開することは早くから決まっており、次世代DVD規格が具体化してきた2000年頃から活動してまいりました。次世代版Scenaristの導入決定については、次世代DVDオーサリングソフトとしてScenaristが普及していることに加え、操作性や環境、作業フローをSD版 Scenaristから引き継いで、スムーズに移行できるという利点も考慮しました。
2007年2月、Blu-ray Disc(以下、BD)とHD DVDの両フォーマットでオーサリングサービスを開始。SD版Scenaristからの移行の容易さにより、スムーズなライン増強が可能になっている。
- 工藤氏:
- 現在、11名のスタッフがSD版のScenaristでオーサリングを行っており、そのうちの3名が Scenarist BD Editionも使用しています。今のところ、Blu-ray Discはプログラミングが不要なHDMVでのオーサリングがほとんどですので、SD版Scenaristユーザーなら簡単な講習を受ければ1週間程度で操作が可能です。
2007年2月のサービス開始以来、既にBDで2タイトルをリリース。さらに、BDボックス(4枚組)、同社初となるHD DVDタイトルと、制作プロジェクトは切れ目なく稼働している。
顧客の "画質へのこだわり" に応えるIMAGICAの次世代DVD制作
ネットワークコンテンツとの連携など、高度なインタラクティブ機能が注目される次世代DVDだが、顧客が最も求めるのは、実は、高画質/高音質である。
- 西氏:
- これまでの次世代DVDの仕事を通して実感しているのは、「日本のお客様が一番望まれているのは、高画質/高音質」だということです。せっかくの高画質/高音質な作品を次世代DVDで残したいというのはお客様の当然の欲求です。我々は、蓄積した技術力やノウハウを生かし、高画質/高音質を機軸とした次世代DVDオーサリングで、このようなご要望にお応えしています。
しかし一方で、HD素材であっても、次世代DVDを作ってみて初めて素材のノイズ等が見つかる場合があるという。

五反田 東京映像センター
- 工藤氏:
- テレビのハイビジョン化で、これまで気づかなかったところも「見えてしまう」環境ができてしまいました。そのため、次世代DVDでは、素材段階での画質の作りこみがいっそう重要になってきていると思います。実際に制作していても、「見えるね」ということは本当に皆様、口をそろえて言われます。エンコードでの画質調整範囲を超えて、マスターレベルで修正しないとならない場合が実際にあります。また当社ではデジタル処理した映像にみられるマッハバンド(バンディング)現象を抑えるM.A.P.S.というシステムを独自に開発して(詳しくはhttp://www.imagica.com/work/package/note.html)、マスター状態からの画質向上にも力を注いでいます。
IMAGICAでは、前工程にフィードバックして修復することが可能。素材のクオリティが不十分な場合は、次世代DVD制作者の目で、他部署や顧客に対して素材修正の支援を行っている。
プロジェクト管理者を中心としたワークフローで、コンテンツの大容量化・複雑化に対応し、クオリティと納期の両立を実現
- 西氏:
- SD版DVDはエンコードからオーサリングまでを1人で行っていますが、次世代DVDでは分業で作業を行っています。エンコーディングでは、高画質な映像を提供するために、品質にこだわった緻密な作業が必要です。また、オーサリングでは、インタラクティブなシナリオを実現するためにトライ&エラーが必要。これらを1人で担当するのは困難なのが現状です。
分担作業を円滑に進めるためには、素材の受け渡しにおける仕様の確認や内容のチェック、さらには、制作ノウハウの共有化やエラー発生時の原因究明、制作スケジュール管理など、プロジェクトを牽引する役割が必要となる。プログラミングによって制作された携帯端末用映像メディア開発の実績もある工藤氏が、この役割を担っている。

映画本部 デジタルメディア製作部 テクニカルオペレーショングループ
工藤 隆朗 氏
- 工藤氏:
- 次世代DVDでは、映像で3種類、オーディオで6種類と、扱うフォーマットが増加。メニューもトップメニューとポップアップメニューがあり、デザインや配置するボタンの内容が異なります。さらに、BDとHD DVDという2つの規格に対応しなければなりません。これらの素材を担当者間で受け渡しする際に、どのようなファイルがOKで、どのようなファイルがNG なのか、どのデータがいつまでに揃えば納期に間に合うのか、といったことが、今は経験からしかわかりません。そのため、プロダクション管理者を中心としつつ全体が連携を図る、今のワークフローが必要となったのです。
IMAGICAの分業体制による作業の並行化は、クオリティと納期の両立に貢献している。
- 工藤氏:
- オーサリング担当者は、エンコード担当者から出てきた部分をオーサリングしてエンコード担当者にチェック依頼をかけます。そして、エンコード担当者のチェックが済む間に、すでにOKになっている別の素材でオーサリング作業を行います。このように、全てが並列で進みつつ、マイルストーンとなるポイントで締めるというようにプロジェクトを進めています。
- 工藤氏:
- また、ファイル形式を変換して自動的にタイムコードにオフセットをかけるツールや、Photoshopのレイヤーを自動修正するツールなど、繰り返しの手作業を自動化するツールを作成しています。これにより作業時間を大幅に短縮できますし、ミスも防止できます。制作するコンテンツの内容によって繰り返し作業の内容も違いますので、その都度、1〜2時間で作るイメージです。
- IMAGICAの次世代DVD制作ワークフロー

BDのプレーヤ互換性は安定化へ。ダイキン工業は一緒に次世代DVDを創っていく仲間として、今後も期待
- 工藤氏:
- 初期のタイトル制作ではプレーヤの互換性で問題になることが多かったのですが、今では社内的な制作仕様も固まってきており、BDについてのトラブルはかなり減ってきています。
SD版DVDの登場時期と同様、次世代DVDにおいても課題となっていた「プレーヤ間での互換性」。しかし、この問題は解消されつつある。ここで、ダイキン工業のサポートについて意見をお伺いした。
- 工藤氏:
- とにかく、サービス開始以来、順調にディスクをリリースできています。これはダイキン工業のサポートがなければできなかったことだと思います。一方で、わからない部分がお互いにまだまだあるというのも事実です。今はフォーマットの立上げ時期でもあり、ダイキン工業からのサポートだけでなく、私が経験した不具合やその回避策もダイキン工業のサポートチームにフィードバックし、お互いの情報共有化を図ることが必要だと思います。やはり、一緒に次世代DVDを盛り上げていく仲間ですから。
今後の展望

現在制作中の「うたわれるもの」Blu-ray Discボックス(2008年1月発売予定)のオーサリング画面
- 西氏:
- 現在、2008年1月発売予定の「うたわれるもの」(http://www.utaware.net/)Blu-ray Discボックスのオーサリングを進めています。ディスク4枚セットで約12時間のコンテンツになります。HD DVDも洋画タイトルを作成中で2008年2月発売の予定です。今年2月のサービス開始以来、切れ目無く仕事が入っており、今後ますます増える見込みです。
- 工藤氏:
- 来年3月、4月の企画もすでに入っており、打ち合わせや素材のテストを行っている状況です。お客様の幅も確実に広がっています。また、Scenarist BD EditionがBD-Rに対応してくれれば、展示会映像など、市販タイトル以外の市場にも広げていけると思います。
- 西氏:
- 今後は、次世代DVDの本格的な立ち上がりを見据えて、機材の増加や人材の育成を考えていきます。特にインタラクティブな機能を実装する上で人材が重要になります。そのためにも、これまで蓄積したノウハウをいかに他のスタッフにフィードバックするかを考えています。
取材年月日 2007年10月30日
* 記載されている製品名、会社名は各社の商標もしくは登録商標です。
株式会社 IMAGICA
常に「映像コミュニケーション」の可能性を追求
1935年の創業以来、優れた技術とノウハウそして新しいことに挑戦していく開拓精神を着実に培い、確かな技術を礎に映像文化をリード。
- 事業内容
- 撮影、フィルムの現像・プリント、TV番組・CM・PR等のビデオ映像・音声編集、デジタル合成・VFX・CGIなど各種映像技術サービス
- 本社
- 東京都品川区東五反田2-14-1
- 従業員数
- 600名(2007年3月期)
- WEBサイト
- http://www.imagica.com/














