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ユーザー事例
エルピーダメモリ株式会社

Users' Cases リソース稼動監視ソフトウェア PSManager
定量的なリソース運用状況の把握でシステム改善サイクルを軌道に乗せ、投資効果の大幅アップに成功。

エルピーダメモリ株式会社

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エルピーダメモリ株式会社 エルピーダメモリ株式会社は、NECと日立の共同出資により設立された日本で唯一のDRAM専業メーカー。その世界トップレベルの技術開発力により、幅広い市場ニーズに応える最先端の高付加価値製品を送りだしている。

設 立:平成11年
資本金:445億円(NEC:50%、日立:50%:2002年9月現在)
従業員:640名(2002年7月末現在)


エルピーダメモリ株式会社(以下、エルピーダメモリ)では、ともに最先端の技術力を持つNECと日立のDRAM事業統合によるポテンシャルを最大限に発揮させるため、設計開発業務における効率的なIT投資を進めている。その一環として、システムリソースの運用状況が正確に把握できるリソース稼動監視ソフトウェアPSManagerを導入した。 IT投資の適正化や現有資産の活用に不可欠な情報基盤としてPSManagerを利用し、余剰リソースの削減や再配置、現有リソースの稼動率の平準化、TAT短縮など、適切な改善策を軌道に乗せて投資効率を大幅に向上させている。
エルピーダメモリ共通技術本部の鶴岡義丈氏、平野正則氏、NEC情報システムズの三津正樹氏にPSManager導入の経緯と具体的メリットを伺った。

Q. システム運用における課題について


鶴岡氏 「エルピーダメモリは、NECと日立のDRAM事業を統合して生まれたDRAM専業メーカーです。ご存知のようにDRAM設計には大量のシステムリソースが必要とされます。そうした中で、いかに設計者にとって仕事のしやすい環境を作り出すか、ということが我々のシステム運用における課題です。しかし、今日のような経済状況のもとではシステムへの新規投資は絞らざるを得ません。そこでIT投資の適正化と現有資産活用の効率化が、これまで以上に求められているのです。」(エルピーダメモリ株式会社 共通技術本部 共通技術部 プロジェクトマネージャー 鶴岡義丈氏)

平野氏 「基本的に、ハードウェアやソフトウェアへの投資は、ユーザー(設計者)からの要求を前提にして進めています。その際、個々のユーザーの要求がどの程度妥当なのか、それを我々自身で正確に把握したいというニーズが以前からありました。たとえば、ユーザーからのリソースが足りないとかレスポンスが悪いなどといったクレームに対して、きちんとした説明資料をそえて欲しいと言っても無理があります。また、事業統合にともなう組織変更のためリソースの再配分をしなければならないのですが、人数が減った部署ではマシンの削減が可能なのに、どこまで減らして良いのかを判定する方法がない、そういうことも問題でした。さらに、ともすればユーザーは実際の使い勝手とは関係なく、リソースが減ったという事象だけを見て反発してきますので、その時に自信を持って説得できる材料が手元にないことでも困っていました。今回PSManagerを導入したことで、そうした課題がスムーズに解決できたのです。」(エルピーダメモリ株式会社 共通技術本部 共通技術部 シニアエンジニア 平野正則氏)
―― PSManagerは、半導体設計、メカニカルな解析やCAD、ソフトウェア開発など、数百台から数千台規模のコンピューターシステム環境において、ハードウェアやソフトウェア、ストレージなどの稼動状況をモニタリングする専用ツールである。個々のシステムリソースを、いつ、誰が、どのくらい使っているのか、それらを定期的・定量的に集計し可視化できる豊富な機能を備えている。

Q. 導入の経緯について


「EDAツールの稼動率などを調べるツールは以前からあったのですが、メンテナンスなどの事情があって、ほとんど利用していませんでした。これに代わるツールが欲しいと考えていたところへ、タイミング良くPSManagerの紹介があり、具体的な検討をNEC情報システムズに依頼しました。」(平野氏)

三津氏 「単体でPSManagerと同じような機能を持つ既製のソフトウェアは他にないので、以前からある社内ツールを改造した場合と、フリーツールをいくつか組み合わせた場合をPSManagerと比較検討しました。数ヶ月間、PSManagerを仮ライセンスで使ってみて機能検証を行った結果、3つの中でPSManagerが一番、安くて早くて上手く行きそうだということで、正式の導入をおすすめしました。」(株式会社NEC情報システムズ 共通サービス事業部 セキュアIT&iDC部 主任 三津正樹氏)

「最適なリソース配分、適正な投資は、日常的に行っていかなければいけないので、PSManagerのようなツールがぜひとも欲しかったのです。PSManagerが1000万?2000万円の投資であれば、それに見合う効果はすぐに出せるという目算がありました。」(平野氏)


Q. 運用状況について


「導入当初は、まず余剰投資の判断にPSManagerを利用しました。事業統合にともなう大きな異動があったためで、稼動状況の正確なデータをもとに、余剰マシンを割り出し20台ほど削減することができました。最近では、複数サイトで共有しているソフトウェアライセンスの管理に、PSManagerが非常に役立っています。いくつかのEDAツールに関してライセンスが不足しているので増やして欲しい、というユーザーからの要求があり、PSManagerで稼動率を調べてみました 。すると、ライセンスの不足は一時的で極めて短期的なものと判明したので、敢えて、それだけのためにライセンスを追加投資する必要はないとユーザーを説得できました。また、同一CPU上で複数のソフトウェアが同時に実行されており、そのため、それぞれのジョブTATが悪化してライセンスが無駄に使われていることも分かりました。そこで、1本が1000万〜2000万円もする高価なライセンスを追加投資するかわりに、マシンのリソースを再配分することで、ライセンスの不足感を解消することができたのです。こうしたケースはすでに8件ほどありました。」(平野氏)
―― PSManagerは、各マシンの稼動率やユーザーの使用状況、アプリケーションライセンスの稼動状況等の情報をデータベース化し、それらを集計してWebベースで表示する。管理者は、このデータをもとに、さまざまな角度からリソースの稼動状況を分析し、問題の発見、改善策の立案、実行が可能となる。
「マシン稼動率の平準化を進めるために、用途別マシン構成の見直しを行いました。具体的には、特定ツール・用途用/特定グループ用/LSF用等のマシン配分の見直し、それぞれの分類における機種、OSバージョンの構成等の見直しなどを実行しました。また、PSManagerで毎月マシンの稼動率を調べて、稼動率が高いマシンを使っているユーザーに稼動率の低いマシンを使うように促し、低いマシンの稼動率を持ち上げる、ということも行いました。」(平野氏)
―― 稼動率の高い上位10台のマシンにおける1ヶ月間のCPU利用時間の合計が、改善後は27%減っている。同時に、稼動率の低い方の10台においても、1ヶ月間のCPU利用時間の合計が、改善後は2.7倍に増えた。(図1)
「バッチジョブとインタラクティブジョブが同一マシン上で稼動していたため、インタラクティブジョブのレスポンスが悪化していることも分かりました。また、中には、特定の日に、特定のツールを、特定のCPUで集中的に実行しているヘビーユーザーもいました。その対策として、利用パターンに合わせてマシンの構成を見直すことにしたのです。具体的には、バッチジョブ専用マシンとインタラクティブジョブ専用マシンを改めて明確に用途分けしました。また、ヘビーユーザーに対しては、専用マシンをあてがいました。これらの対策の結果、バッチジョブが効率的に実行できるようになり、インタラクティブジョブのレスポンスも改善されました。今後は、更なるマシンの台数削減も可能になると思います。PSManagerによってさまざまな状況が正確に分かるため、こうしたマシン構成の大きな見直しも躊躇なくできるのです。」(平野氏)

「運用のしやすさという観点から見ても、PSManagerを選択したことは正解でした。PSManagerは作りがシンプルで、マシンへのインストールも1台あたり1〜3分で完了します。用途分け変更にともなうリソースの再配置も、インストールやアンインストールが簡単なので苦になりません。また、データの見方が固定的であればフリーツールの組み合わせでも対応できるのですが、実際の運用においては、その都度、見方を変える必要があります。そんなフレキシブルなツールを自分たちで作るのは大変なのです。」(三津氏)

「当初、予想していなかったような使い方も始めています。コマンド毎に利用状況がわかるので、古いツールを使っているようであれば、そのユーザーに理由を問い合わせたり、逆に新しいツールを使ってくれている人に、なぜ、そちらの方がいいのかをヒヤリングして、他のユーザーにも展開したりしています。」(平野氏)
―― EDAツールの古いバージョンのサポートを早く終了させたい。新しいバージョンの方が一般的に性能が向上しているので、こちらを使わせたい。こうした課題解決にも利用できるなど、PSManagerは当初の予想以上に、いろいろな場面で活躍している。

2001年11月 2002年3月

図1:CPU利用状況(2001年11月と2002年3月の比較)


Q. 導入効果について


「PSManagerの導入メリットは、ひとことで言えば、投資効果が大きいところです。それも予想以上の効果が出ています。たとえばEDAアプリケーションのライセンス追加投資が非常に高額であるのに対して、余剰マシンの再配置なら実質的に投資はゼロで済みます。ユーザーからの要求の約半分が、こうした現有資産の有効活用で対応可能なのです。」(平野氏)

「設計の最後の段階では、いろいろなジョブが混み合い、TATを長引かせることもありがちです。そのため設計者に余分なストレスを与えたり、開発に遅れを生じさせる可能性もあります。リソース稼動状況の効率化によって、ジョブTATが短縮され、こうした問題が解決できることが、ある意味で一番重要なこと。その効果は実に大きいですね。」(鶴岡氏)
―― 具体的な効果として、月ごとのバッチ系ジョブの実行時間が増加しているにもかかわらず、ジョブ投入から実行開始までの待ち時間が減少している。(図2)
● CPU利用時間が4ヶ月で39%増加
● 待ち時間が4ヶ月で36%減少
「もうひとつ大事なことは、管理工数の削減です。管理者のパワーには限界がありますから、できるだけ便利なツールを入れて管理工数を削減し、その分、より多くのユーザーの要求に応えていきたいわけです。それには、メンテナンスに手間のかかる自作ツールなどよりも、ちゃんとしたメーカーが、ちゃんとしたカタチでサポートしてくれるツールということが一番重要なポイントです。PSManagerは、そうした面での投資効果も高いと思いますね。」(鶴岡氏)


LSF CPU time LSF Time in queue

図2:CPU利用状況と、ジョブ投入から実行開始までの待ち時間
(2001年11月〜2002年4月)


Q. 今後の展望について


「PSManagerによって、日常的な改善活動の土台ができました。過去のデータが集積され、その場ですぐに見ることができるような、基本的な集計手段が用意されていますので、問題解決から新たな次の課題が見えてくる、といった継続的な改善サイクルが実現できています。今後のアクションとしては、まず、使っていないライセンスをどんどん削減していくことですね。また、ユーザーからの問い合わせが多いEDAツールの担当者にもPSManagerの集計情報を活用してもらい、この改善サイクルの輪を少しずつ大きくしていきます。それによって、さらに効果的なIT投資が可能となり、その結果、世界をアッと言わせるような新製品開発に貢献できれば、と期待しているのです。」(平野氏)
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