VAMP は、MINDO/3[1]、MNDO[2]、AM1[3] ならびにPM3[4]の半経験的軌道分子軌道法を用いて、様々な分野の研究者を対象に、速くかつ信頼できる計算を大きな系に対して実行可能にしました。 構造最適化、遷移状態の探索、ならびに多くの物理的化学的性質の計算がVAMPによって実行できます。研究者は、DFT計算を行う前に安定状態および遷移状態の良い初期構造を得ることができます。DFT計算で最適化された構造を用いてプロパティ計算やスペクトル、ならびにポテンシャルエネルギーのスキャンと反応経路等を素早く計算することができます。また、モノマーやオリゴマーの最適化、分子動力学計算、UV/Visスペクトル計算、力場のパラメターを得るためのポテンシャルエネルギー面、力場が適用できない時のIRスペクトル計算等がVAMPで行えます。
正確な双極子、四重極子、およびそれ以上の多重極子と質の高い分子の静電ポテンシャル(MEPs)を他の同等な方法と比較して何倍も速く計算できます。NAO-PCは、標準的な半経験的方法のMNDO、AM1とPM3に利用できます。NAO-PCによる分配多重極子解析は、通常のポピュレーション解折より正確な分子の電子状態がわかります。MNDO、AM1あるいはPM3に基づいた分子四重極子計算は、少なくともMP2/6-31G*レベルでのab initio計算と同じ精度で実験値と比較できます。
固有ベクトル追跡法(eigenvector following) とパウエル法(Powell’s method)の二つの遷移状態最適化法を有しています。
基底状態および励起状態のためのSCRF(Self-Consistent Reaction Field)計算と基底状態のためのCOSMO(Conductor-like Screening Model)で溶媒効果のシミュレーションを行います。SCRF計算は、Tomasiによる数値計算法に溶媒を除外した空洞境界を用いて行います。
現在の精度は(実験値との標準偏差)ESR結合定数で約0.5Gauss、13C化学シフトで6-8ppmです。
インディゴ色素は電子密度上にマッピングされた静電ポテンシャルでisosurface部分を示している。
(VAMPによって計算された分子静電ポテンシャルおよび全電子密度)
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