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SUITE USERS NOTES
【GTMF2014ネタ】;超基本のMaya設定&機能について
Fundamental Maya Settings & Features
(Used Maya 2014, 2015)
Maya_03_01
プロローグ;Prologue
GTMF2014のセッションで講演させていただきました内容のフォローアップ記事として、Maya  を使い始める上で、覚えておくと便利な基本的な設定と機能について解説していきます。
前半は、基本的な設定ですが、既にMayaを使っている方にも、おやっと思える内容があるかも知れません。
後半は、基本的な機能を紹介していきますが、元々Softimageを使用していて、これからMayaを使用される方に役立つ内容になっています。


なお、このサイトで掲載している事例の決まり事ですが、
使用に関しては自己責任でよろしくお願い申し上げます。
(Maya 2014、2015で動作確認しています)

 > 超基本のMaya設定
 > Softimageユーザのための超基本のMaya機能
prologue
Windows7 Professional 64Bit, Intel Core i7-3930K(3.20GHz,6コア/12スレッド)
メモリ16GB, NVIDIA GeForce GTX560 Ti 2GB(メモリ2GB)

izt_ritaro_ml



超基本のMaya設定

ユーザープリファレンス

プリファレンスのコピー

例えば、Maya2014を使用していて、Maya2015を始めて起動したとき、Maya2014から
[以前のプリファレンスのコピー] するか、
[規定のプリファレンスを作成]を使用するか、選択できます。
>> HotKey等、2014で設定したものを引き継ぐことができます。

copy_pref

ユーザーフォルダの確認

例えば、Windows版Maya 2015 の場合は、以下のフォルダに、Maya.env が存在します。
C:\Users\<username>\Documents\maya\2015-x64

maya_env

PCの環境変数、MAYA_APP_DIR を設定すると、特定のフォルダをユーザーフォルダに設定できます。


デフォルト画面レイアウトの復元

ウィンドウ > 設定/プリファレンス - 「編集」プルダウン

restore_layout

フレームレートの設定
設定 > 作業単位:時間(fps)

frame_rate

フレーム範囲の設定
設定 > タイムスライダ

time_slider

FPSとタイムスライダを設定したハズが設定されていない

上記で、フレームレート(fps)とタイムスライダのプレファレンスを設定しました。
でも、設定したはずがいつの間にか設定が外れている...
そのような時には以下の項目をチェックしてみてください。


起動時に設定値にならない

  • [保存]を押さなかった
  • [Maya終了時すべてのプリファレンスと設定を保存]を外している
save_action

・userPref.mel のDefault値を確認してみる。必要があれば変更する。
 C:\Users\<username>\Documents\maya\2015-x64\ja_JP\prefs

2327行目(これは変化する)
-sv "workingUnitTime" "ntscf"
-sv "workingUnitTimeDefault" "film"   << "ntscf" = 60fps ,("ntsc" = 30fps)
1453行目(これは変化する)
-fv "playbackMax" 100
-fv "playbackMaxDefault" 24      << 100
-fv "playbackMaxRange" 100
-fv "playbackMaxRangeDefault" 48;     << 100;

起動ファイルで設定する方法もあります。
UserSetup.pyを使用する方法ですが、これは別のGTMF2014フォローアップ記事でご紹介します。


「新規シーン」(Ctrl + n)を実行すると変わってしまう

・新規シーンの設定
[□作業単位をリセットしない]のチェックが外れている
タイムスライダの再設定も行い、[設定の保存]を行ってみる

[□規定のシーンの有効化]をチェックすると、設定をして保存しておいた特定の空のシーン等を規定として指定できる

save_settings

開いたシーンが変わる
・シーンを開く際にも設定あり
- 通常は開くシーンの設定が優先
- 設定を読まないロードも可能
[設定の保存]が必要

ref_option

- Windows Explorerからのドラッグ&ドロップは禁物
シーン設定を読まないでロードしてしまう。
プロジェクトが不定なため、相対パス指定のテクスチャが外れてしまう

drag_drop_scn

ユーザープリファレンス(アニメーション)

・HIKオイラーカーブ設定
・接線のスプライン設定
・グラフエディタ
[□左マウスボタンで選択項目を変更]にチェック

pref_anim

ユーザープリファレンス(選択項目)

・選択項目の子をハイライト:[ハイライト表示しない]

pref_selection

骨等の階層構造内選択のハイライト表示が選択したものだけになる。
(選択した階層より下がハイライト表示しない)

pref_hilight

ユーザーインターフェイス

TOPメニューが表示されなくなった
プレファレンス > インターフェイス にて、
メニューバーの表示:[□メインウィンドウ]などの項目をチェック
・HOTBOXから、ウィンドウ > プレファレンス > インタフェース
(デフォルトは[Space]キー ;Maya-SIHOTキーは Ctrl+[Space])

pref_if

・MELで実行

window -e -mbv true $gMainWindow;  << 表示
window -e -mbv false $gMainWindow;  << 非表示

・Pythonで実行 << 表示

import maya.cmds as cmds
import maya.mel as mel
gMainWindow = mel.eval('$tmpVar=$gMainWindow')
cmds.window( gMainWindow, edit=True, mbv=True)

その他、メニューが表示されない
ディスプレイ > UI要素
・左上を右マウスクリック
・HOTBOXから、ディスプレイ > UI要素
□ シェルフなどをチェック

ui_shelf1ui_shelf2

★メニューの少ない、FULL画面表示 ディスプレイ > UI要素 > UI要素をすべて非表示
(デフォルトは、Ctrl+[Space]キー ;Maya-SIHOTキーは、Shift+a)

ui_fullscrn



Softimageユーザのための超基本のMaya機能

各種ツールの設定

SoftimageからMayaへ移行してきたユーザにとって、なるべく違和感無く使えるような各種ツールの設定を紹介します。


アニメート > キー の設定

・キーの設定先:[すべてのキー設定可のアトリビュート]
・チャネル:[チャネル ボックスから]

tool_animkey2
tool_animkey1

選択したチャネルボックスだけにキー設定ができる。
3軸同時キー設定:SetKeyTranslate/Rotate/Scale というのもある
(デフォルトは、Shift + W/E/R ; Maya-SIHOTキーは、Shift + V/C/X)設定後は、[設定の保存]が必要


グラフエディタ > キーペーストの設定

・編集 > ペースト > オプション
タイムレンジ:[現在]
ヘルプイメージ: ON
クリップボードの調整: [保持]
ペースト方法: [挿入]
接続: OFF
FCurveをコピペしたときの動作が変わります。

fcv_paste

設定後は、[設定の保存]が必要


グラフエディタ > ビュー の設定

[バッファカーブの表示] をON
元のカーブの影表示
カーブ > バッファカーブの入れ替え
[インフィニティ] をON
キー設定範囲外の点線
カーブ > プリ インフィニティ > サイクル
カーブ > ポスト インフィニティ > サイクル
[クラシックツールバー] をON
表示されるツールが多い

fcv_view

カレントタイムのマウススクラブ(デフォルトは、k ;Maya-SIHOTキーは、Alt + k)
接線情報の表示:カーブ > スプレッドシート(Maya-SIHOTキーは、Alt + x)


アトリビュートエディタ > ディスプレイ

・規定表示マニピュレータ
デフォルトは、t ;Maya-SIHOTキーは、Alt + v で選択すると操作性が変化

disp_manip

チャネルボックス内計算式

SRT値に計算結果を求めることができる。
現在2の時:+=8 は10、-=8 は -6、*=2 は 4、/=2 は 1

chbox_calc

テクスチャUVの表示設定
ディスプレイ > ポリゴン[UV], [共有されていないUV], [UVサイズ]にて、UVテクスチャエディタ上のUVポイント表示の調整ができます。

uv1uv2

ウィンドウ > 設定/プリファレンス > カラー設定 の[アクティブ/非アクティブ - コンポーネント - ポリゴンUV]にて、UVポイントと共有UVラインの表示色の設定ができます。

uv3

Pivotの移動値

MayaにはSoftimageのオブジェクトセンタの概念がありません。
では、どうやって回転やスケールの中心を設定しているのでしょうか?
Mayaでは、Pivotと呼ばれるものを用いて行っています。
Pivotは、ビュー上でインタラクティブに移動したりできますが、実はMayaにはインタラクティブには移動できませんが、
Softimageのオブジェクトセンタに相当するものが存在します。
その辺りの説明をしていきましょう。
 


Pivotはオブジェクトセンタじゃない

オブジェクトを選択し、SRTツールをアクティブにした後、[Insert]キーでPivotを表示します。
この時、一番下のメッセージエリアを見ると、[マニピュレータを使用して回転/スケール ピボットを移動します]が表示されています。
Pivotを移動させると、[ローカル回転ピボット/ローカルスケールピボット]の値が変化し、トランスフォームアトリビュートの移動値は変化しません。
[ハンドルの表示]は、そこを選択するとオブジェクトを選択できるものです。
[セレクション ハンドル]でオフセット分が設定できますので、オブジェクトが埋もれていたり、小さすぎるなど選択し難い時に使用すると便利です。

pivot1

Pivot移動後(例:X= -2)に設定してからキーアニメーションを作成して、移動値パスカーブの表示と、グラフエディタ(キー値)を比較すると、(0,0,0)からになっているのが確認できます。

pivot2

ところが、Pivot移動値の逆の値(例:X = +2)を移動値に設定した後、修正 >  トランスフォームのフリーズ で移動値を(0,0,0)にし、元あった位置(例:X = -2)に置いて、キーアニメーションにすると見た目と合った移動値アニメーションとなります。
この時、[ローカル回転ピボット/ローカルスケールピボット]は(0,0,0)ですので、オブジェクトセンタに相当するものが(-2,0,0)に移動したことになります。

pivot3pivot4

まとめると以下のような図になります。

pivot5

Jointの回転値


MayaボーンはPivotと同じ扱い Jointを作成すると回転値にではなく、[ジョイントの方向]に値が入ります。

joint2

作成後、Jointの角度を変更したい場合、Insertキーで行います。
つまり、Pivotと同様な扱いとなります。
Jointの角度を変更しても、[ジョイントの方向]の値は変化しないことに注意してください。

joint1

スケルトン > ジョイントの方向付けを実行すると回転向きが修正されます。

joint3

もし、[ジョイントの方向]値を回転値に設定したとします。
スケルトン > ジョイントの方向付けを実行した場合、[XXXをスキップします。ゼロ以外の回転があります。] といったエラーが出て実行されません。

joint4

このような場合、修正 > トランスフォームのフリーズ;回転 を実行すると、[ジョイントの方向]値にしてくれます。
ディスプレイ > トランスフォームディスプレイ > ローカル回転軸 を実行すると、各Joint軸がいっぺんに表示され便利です。

joint5

Mayaボーンの作成時の設定

Jointをフロントビューで、今度は左側に作成すると、X = 180 となったりします。

joint6

これを避けるには、スケルトン > ジョイントツール の設定で、[ジョイントをワールドへ方向付け;補助軸]を設定します。
補助軸:[X/Y/Z/なし] にて場合分けが必要です。

joint7

先端のJointは[ジョイントの方向付け]が効きません。
常にワールド方向を向いてしまうので、先端のJointに対しては修正 > トランスフォームのフリーズ のオプション設定で、[ジョイントの方向]にて適用すると良いでしょう。

freeze_jnt_dirc
joint9

という訳で、次回 は ...
乞う、ご期待!!
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