化合物構造から多形を予測
Polymorph Predictorの動作
Polymorph Predictorは、主に炭素・窒素・酸素・水素(1, 2, 3)から構成された非イオン性またはイオン性で完全剛体な分子の多形予測のために開発されました。この方法では,全ての妥当な空間群での可能な充填配置を発生させ、 格子エネルギーの最小値を探索して行きます。
- 迅速で信頼性のあるMonte Carlo simulated annealing process(MC-SA)法により格子エネルギーの超曲面を探索し、可能な結晶充填候補を探索
- 状況に応じて、これらの可能な構造は充填の類似性に基づいてユニークなグループに分類
- それぞれのユニーク構造は、全ての構造自由度に関して最適化
- 最適化後の構造は再分類され、重複する構造を削除
- 最終構造が格子エネルギーによって順位付け
結果として生じた低エネルギーの結晶構造は、多形体の候補となります。MSModeling のReflexモジュールを用いて、これらの結晶についてシミュレートした粉末図形と実験的な粉末データとを比較検証することもができます。さらに、Rietvelt精密化により、実験的な粉末データとの一致を最適化することもできます。
Polymorph Predictorによって予測された候補結晶構造は、MS Modelingの新しいスプレッドシート状の表(Study table)を用いて分析することができます。
- Study tableは強力な並べ替えや作図機能を備え,構造と結晶特性(例えば,空間群・セルパラメータ・密度・各構造のエネルギー)をわかりやすく関連付けます。
- この柔軟性に富んだ使い勝手の良い方法によって、定量的構造-物性相関モデルの作成のための構造特性を更に推算することも可能です。
- 候補結晶構造を更に分子力場計算ツール(Discover, Forcite, COMPASS)や量子力学計算ツール(VAMP, DMol3,CASTEP) を用いて最適化することができます。結果は他の研究者と共有することや、標準的なワープロ、スプレッドシート、プレゼンテーション用のパッケージプログラムにコピーすることも簡単に行えます。