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SpaceFinder
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  3. ユーザー事例 日立建機株式会社 様

導入製品SpaceFinder  業界電機・機械    機能ファイラー  電子帳票  ワークフロー    用途品質情報管理  

ITをフル活用して品証業務プロセスを変革する『品質デジタライゼーション』。そのITツールとしてSpaceFinderを導入し、仕損費や事故率の低減、コンプライアンス事故ゼロ化、直行率アップ等の目標達成に向けて邁進している。

日立建機株式会社

建設機械メーカーで世界的大手の日立建機が、品質保証(以下、品証)業務改革『品質デジタライゼーション』を展開している。デジタライゼーションとは、ITをフル活用してビジネスモデルやプロセスを変革すること。そのITツールとしてSpaceFinderが導入されている。なぜデジタライゼーションが必要なのか、品質デジタライゼーションで何を目指すのか。SpaceFinderの活用状況とあわせて、この取り組みを推進する品質保証統括部のキーマンに取材した。

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背景

海外展開や製品の高機能化、ライフサイクル事業の拡大など、品証を取り巻く環境が著しく変化

藤崎氏:品証業務のIT化に取り組む背景には、我々を取り巻く環境の変化があります。海外展開の進展に伴い、世界共通だったモデルが地域毎に細分化し、ここ20年間で倍増。サプライヤ数も倍増し、衛星通信など、これまで経験の無かった分野のサプライヤとの取引も増えています。また、鉱山用ダンプトラックの自律走行やICT油圧ショベルの運転支援機能、さらに、ICTやIoTを活用した施工支援等のソリューション事業が登場し、品質保証の難易度が高まっています。バリューチェーン事業(サービス、部品再生等)では製品のライフタイムに渡って品質を保証しなければなりません。これらの状況に対応するためには、働き方を改革し、業務の効率化と精度/信頼性向上に取り組まなければならなかったのです。

品質保証本部 品質保証統括部 部長 藤崎 実 氏

品質保証本部
品質保証統括部
部長
藤崎 実 氏

従来は多くの業務が紙ベースで、人海戦術的に遂行されていた。また、近年、データ偽装や無資格検査が社会問題化したことを踏まえ、同様の問題を未然防止するための品質コンプライアンス強化もテーマになっていた。これらの課題に対する総合的な解決策として、品質デジタライゼーションが打ち出された。

藤崎氏:我々が推進する品質デジタライゼーションは、品質トレーサビリティや品質コンプライアンス強化、取引先品質管理支援、品質ビッグデータ構築など、7つのテーマで構成されます。(下図参照)業務の効率化やスピードアップはもとより、自動判定やデータ分析、未然防止等のアクションをシステム化することで、仕損費や事故率の低減、コンプライアンス事故のゼロ化、直行率向上等の実現を目指します。また、品質データベースを中心として、事例やベストプラクティスをグループ会社間で共有し、双方向でコミュニケーションしていける環境も構築したいと考えています。

 

選定理由・導入経緯

品証部門が自らシステムを構築。現場を熟知しているから、IT化のアイデアが次々に湧いてくる

藤崎氏:先ほどお話ししたように、2016年頃には業務を効率化しなければままならない状況になっていました。そこで、ITツールを導入することになり、比較検討の結果、SpaceFinderが選ばれました。SpaceFinderは、複数帳票間でのデータ連携や、台帳自動作成、複数帳票をまたがった全文検索、Excel入出力、アラートメール配信、BIツールによる統計処理が可能で、これなら、必ず業務改革を推進できると思いました。

システム構築は品質保証統括部のメンバーが兼務で担当。そのメンバーを中心に、2018年5月に業務改革推進グループを立ち上げ、改革を加速していった。

藤崎氏:システム構築は、最初は手探りでしたが、次第に業務改革推進グループのメンバーがSpaceFinderを理解し、その良さをうまく引き出してくれました。帳票/ワークフローを作る人だけではなく、ネットワークを含めた環境整備ができる人や、部門間での調整に長けた人など、適材適所で人材を揃えたことがうまくいった要因の一つだと思います。また、品質管理やサービス、開発試験など、品質保証統括部内の様々な部署からメンバーが集まっており、それぞれの現場を熟知しているので、「この業務はSpaceFinder化した方がいい」というアイデアがどんどん出てきます。業務をIT化すると、既存のプロセスを見直す部分も必然的に出てきますので、やはり、現場を知っていることは強いと思います。

運用状況

業務の効率化と精度/信頼性向上、リードタイム短縮に効果。品質コンプライアンス強化システムも構築中

日立建機では、2016年のSpaceFinder導入以来、既に10件を超える業務を電子化し、品証や開発、調達等の部門で約2,200人が活用している。さらなる用途拡張も進められている。これらの情報はビッグデータ化され、品質デジタライゼーションに活用される。以下では、代表的な活用方法をピックアップしてご紹介する。

~部品認定~

部品認定とは、量産開始後の重要部品や製法の変更に対する品質評価制度のこと。変更目的である原価低減や品質向上、増産対応等の効果を早く引き出すために、認定のリードタイム(L/T)を短縮する必要があった。また、認定件数が大幅に増えており、業務効率化も必須だった。
しかし、書類の回覧に時間がかかる、進捗が不明確で停滞に対するフォローがタイムリーに行えない、データ集計に時間がかかり、ボトルネック対策がスピーディに行えない、という課題があった。

品質保証本部 品質保証統括部 業務改革推進グループ 加藤 義也 氏

品質保証本部
品質保証統括部
業務改革推進グループ
加藤 義也 氏

加藤氏:部品認定書類を電子化し、2018年8月から『品質認定書』帳票の運用を開始しました。部品認定では、品質保証統括部内の材料品質や開発試験といった複数のグループが検査・試験計画を作成し、計画全体の承認を経て検査・試験を実施。その結果に対して総合判定を行います。帳票の電子化とワークフロー導入により、L/Tの約6%を占めていた書類受け渡し時間がゼロになりましたし、書類の見落とし等による滞留もなくなりました。また、以前は各グループが書類を受け渡しながら逐次作業を行っていたのですが、『品質認定書』の配下に計画・結果入力用の帳票を複数起票できるようにしたことで同時並行作業が可能になり、L/Tがさらに短縮しました。仕掛中の案件進捗を一覧で確認でき、期限が近づくとアラートメールも自動送信されるので、関係者も期限順守をフォローできるようになっています。これらの施策による作業時間短縮は、延べ約1,380時間/月になります。以前は、進捗状況や関連情報は人に聞いたり台帳を見なければわからず、その台帳の信頼性にも危ういところがありましたので、業務品質も向上していると思います。

帳票の入力内容や起票・承認等のログ情報は自在に検索・抽出して分析が可能。タスクの所要時間や遅延状況等をグラフ化し、ボトルネックを見極めて対策を施すことで、L/T短縮につなげている。

加藤氏:『品質認定書』を起票する前に、その変更内容に関して、設計や生産技術部門が事前検討を行います。その書類も電子化(設計・製法変更QRシート:以下、QRシート)して、2019年6月に運用を開始しました。変更の起案者が概要や原価変動、安全リスク等を入力し、設計・生産技術部門が技術上の問題点や解決策等を記載します。これらの業務も、ワークフローを適用したり、複数部門の同時並行作業を可能にしたことで、L/Tが短縮しています。『QRシート』で、次のアクションが部品認定と判定された場合に、『品質認定書』の起票が可能になります。

事例資料をご希望ではありませんか?

サプライヤの工程・製法変更は、『工程及び製法変更承認願』で管理。この書類も電子化し、2019年11月に運用が開始された。このように、適用業務を拡大しつつ、業務間で情報連携できる点もSpaceFinderの特長だ。

品質保証本部 品質保証統括部 業務改革推進グループ 主任技師 鈴木 友也 氏

品質保証本部
品質保証統括部
業務改革推進グループ
主任技師
鈴木 友也 氏

鈴木氏:『工程及び製法変更承認願』で申請された変更内容を品質保証統括部が確認し、次のアクションを判定します。サプライヤの検査書類を精査したり、サンプル品の検査で承認する場合もありますが、部品認定が必要と判定された場合は、『QRシート』そして『品質認定書』という流れで業務が進みます。以前は、これらの書類が別々に管理され、情報が分断していたのですが、SpaceFinderでは帳票間で情報を連携できるので、業務の流れを可視化することができました。例えば、部品認定で品質保証統括部が検査・試験を行う際に、『品質認定書』からワンクリックで『QRシート』を開き、関係部門がどのような意見を出していたかを即座に確認することができます。このように、情報伝達や背景が確実に理解できるようになりましたし、QRシートが完了しているのに部品認定が滞っているといった、業務の抜け漏れ防止も図れます。また、これらの情報が紐づいてデータベース化されるので、新人や海外拠点での教育素材として活用することもできます。

部品認定のシステムは国内・海外のグループ会社にも展開する予定。これにより、各社でも同様のL/T短縮や工数削減効果が期待できる上、グループ全体の認定書類についてデータ連携/一括検索が可能になる。

藤崎氏:部品認定では、どのような場合にどのような検査・試験を行うのか、どのような基準で判定するのかということは貴重なノウハウです。これをグループ内で共有することは、認定のスピードアップと精度向上に大変有益ですので、その実現方法を、技術供与の問題も含めて検討しているところです。

部品認定電子化の取り組みは社内で高く評価され、『業務革新賞』を受賞。他部門からも「いいね」という声が出ており、全社的に活用の幅が広がっている。

加藤氏:現在、SpaceFinderの全機能を使いこなせるのは中澤と私ともう一名で、他に3~4人が習得しているところです。さらに、他部門からも『SpaceFinderキーマン』を選出してもらっており、2020年からキーマン向けの勉強会を開催していきます。海外展開も考えていて、インドや中国から実習生を派遣してもらい、SpaceFinderの教育を始める予定です。

藤崎氏:SpaceFinderはすごくいいツールなので、品証業務だけではもったいないと思っています。さらに多くの部門に活用の幅を拡げていきたいですし、特に海外を含めたグループ会社、そしてサプライヤにも展開していけたらと考えています。

事例資料をご希望ではありませんか?

事故(不具合)対策の進捗管理を強化。優先度の指標化、進捗の見える化でリードタイムを短縮。

部品認定と共に、SpaceFinder化の優先度が高かったのが事故(不具合)対策の進捗管理。従来は職人技の複雑なExcel管理で情報が読み解きにくく、進捗も不明確だった。アクセス権も制限され、情報を共有化できなかった。2018年4月から『事故対策管理表』の運用が開始され、これまでの状況が劇的に改善した。

~事故対策進捗管理~

>品質保証本部 品質保証統括部 業務改革推進グループ 中澤 理恵 氏

品質保証本部
品質保証統括部
業務改革推進グループ
中澤 理恵 氏

中澤氏:サービス対応した案件はグローバルで一元管理されており、その中でCSスコアの高い案件についてサポート部門と協議を行い、『事故対策進捗管理表』を起票します。CSスコアは新しく始めた取り組みで、安全性やダウンタイム、性能低下、発生頻度、仕損費等の顧客迷惑指標を定めており、その点数を入力すると、それぞれのウェイトを加味してCSスコアが自動計算されます。以前は、事故対策として扱う案件の選定や対策の優先度を担当者の裁量で決めていましたが、CSスコアという客観的な指標を基準にして判断するように変更。週次の事故対策会議でも、CSスコアの高い案件について優先的に議論を行っています。『事故対策進捗管理表』では、機種名や事故現象、原因、事故率、仕損費等の情報を入力します。事故リストやワイブル分布、散布図、事故品調査結果へもリンクしており、様々な情報をわかりやすく集約しています。この情報を踏まえて、関係部門が暫定対応や対策内容の検討、再発防止策を進めていきます。

事故品到着、対策方針決定、技術報告書発行、事故対策完了の4段階で目標日程を設定。期日が近づくとアラートメールが配信される。進捗はさらに細かく管理し、進捗率を%表示したり、所要日数を自動計算して見える化するなど、L/T短縮を支援する仕組みが組み込まれている。

中澤氏:情報が見やすくなった分、関係者間でフォローがしやすくなっています。アラートメールが飛ぶと「どうなっているんだ」とチェックが入るので、従来よりも期限に対する意識が高まっていますし、周りも意識してフォローするようになっています。

情報が見やすく共有化されたことで進捗に関する問い合わせが減少。逆に、設計者からは詳細な質問が入るようになっており、情報活用されていることがうかがえる。

中澤氏:新機種開発時に検討すべき不具合については、DR検討フラグを立てることで、抜け漏れなく抽出することができます。不具合部位や部品、原因、現象での分類も行っていますので、これらの情報を掛け合わせて、見たい軸で容易に取り出すことができます。以前はExcel台帳から転記するのに10人くらいで半月程かかっていたのですが、その作業もほぼ不要になりました。

~試験報告書~

藤崎氏:新機種開発では約100項目の開発試験を行い、作成する試験報告書は300件に及びます。これらの進捗を都度確認して台帳を更新するのに多くの手間がかかっていましたので、SpaceFinderに移行することで、業務効率と管理精度の向上を図っています。

図解付き詳細事例をお送りします。

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日立建機株式会社

日立建機株式会社

土浦工場

本社
東京都台東区東上野二丁目16-1
資本金
815億7,659万円
従業員
連結:24,591名 単独:4,341名
事業内容

日本国内をはじめグローバルに80社のグループ会社を展開する総合建設機械メーカー。純国産技術で機械式ショベルを開発し、1950年から量産を開始して以来、世界トップクラスのシェアを持つ油圧ショベルや、ホイールローダなどの建設機械、大規模鉱山向けのマイニング機械をはじめ、世界中のお客さまのビジネスをサポートする多種多様なサービスソリューションを提供している。ICT 施工における測量から施工、検査、データ納品までの一貫したサポートや、大規模鉱山での運行管理システムの提供など、ICT・IoTを活用したソリューション事業にも力を入れている。

取材日:2019年12月19日

※ 記載されている製品名、会社名は各社の商標もしくは登録商標です。

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