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SpaceFinder
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無印良品のモノづくりを支える統合システムを構築。製造小売業の品質保証で肝となる工場認定と商品開発フローの標準プロセスをナビゲーション。組織的なチェック機能も強化し、品質向上を推進。

株式会社良品計画

無印良品は、生活の「基本」と「普遍」を重視する価値観のもと、衣食住がワンストップで揃う幅広いアイテムを提供。生活者視点のアイデア溢れる商品が世界中で多くのファンを獲得しているが、品質保証においても進化を続けていることをご存知だろうか。今回の事例では、その集大成となる『モノづくり統合システム』構築についてご紹介する。ファブレスメーカーや製造小売業はもちろん、サプライヤ管理や案件管理等に課題をお持ちの幅広い業種で参考にしていただける取り組みとなっている。

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導入の背景

工場認定や商品開発プロセスが部門に依存。情報が分断し、チェックの目も届きにくい

品質保証部 品質推進担当課長 今澤 尚久 氏

品質保証部
品質推進担当課長
今澤 尚久 氏

今澤氏:当社は約900の工場と提携し、食品・衣服・生活雑貨分野で約7,000アイテムを展開。スペック競争や価格競争とは一線を画し、「暮らしの中で何が必要なんだろう」という生活者重視の思想で商品作りを行っています。

1980年に株式会社西友のプライベートブランドとして40品目でスタートした同社は、年間4,000アイテムもの新商品をリリースするファブレスメーカーに成長した。

今澤氏:しかし、「商品を仕入れて売る」小売業の意識故か、品質保証体系が粗かったですし、商品カテゴリーが幅広いことから業務プロセスが部署(デパートメント:デパ)任せになりがちで、その業務レベルもデパや個人間でバラつきがありました。情報が分断していて、品質保証部(以下、品証)の目が届きにくいことも問題でした。そこで、2015年から品質保証体系を整備し、新商品開発プロセスについても見直しを行ったのですが、依然として紙・Excelベースの業務だったため、書式や管理方法で亜種が生じたり情報が散在したままで、状況を掌握しきれない、ルールを徹底しきれない状態が続いていました。さらに、工場認定のプロセスにも踏み込んでいく必要がありました。当社は自社で設計・製造を行わないので、どれだけ優良な工場と取引できるかが勝負。しかし、その認定プロセスに品証が入っておらず、手続きや判断基準もデパ毎にバラバラなのは大きな問題で、どうすれば良いか悩んでいました。

導入の経緯

様々な業務システムを構築できる柔軟性と構築の容易さが最大の魅力

このような状況下で、当時の品証部長がSpaceFinderのセミナーに参加。機能や柔軟性に可能性を感じ、導入を検討することになった。

今澤氏:システム化をきっかけにして、商品開発や工場認定、変化点管理等の業務を品証が一気に束ねるチャンスだと思いました。品質保証体系に沿った業務が定着しているように見えても、品証がうるさく注意しなくなったらどうなるかわからないという危機感を強く持っていましたので、人に依存しなくてもルールに沿って仕事が回る仕組みが必要だと感じていました。ノウハウや事例が蓄積されることで、業務レベルのバラつきを抑えることも可能になります。

今澤氏は前職の電機メーカーで開発、製造、品質保証部長、お客様相談センター長、修理サービスセンター長を歴任。その間、ISO9001文書管理システム、顧客問い合わせ履歴管理システム、修理進捗管理システムの構築に携わった。今澤氏とSpaceFinderが出会ったことで、システム化構想が一気に進むことになった。

今澤氏:SpaceFinderは必要な機能が揃っていましたし、何より、自分でシステムの構築や改修を行えるところが大変魅力的でした。情報システム部が多忙で、順番待ちに並ぶといつになるかわからない状況でしたので、「情シスに頼まなくていいんだ」というのが導入決定ポイントとして一番大きかったですね。

2017年末にSpaceFinderが導入され、『工場管理システムワーキンググループ(WG)』を発足。その後、『開発フローシステムWG』に引き継いで2019年4月まで活動した。

今澤氏:WGには、食品部、衣服・雑貨部、生活雑貨部から課長クラスが1~2名、品質保証部長、当時あった生産部の部長に入ってもらい、週一で開催しました。WGメンバーは部門の代表として参加し、部門に持ち帰って意見収集して、それを持ち寄って議論し、最終決定を部門に伝える役割なので、課長クラスでなければ機能しません。ですので、意思決定ができる課長クラスをメインに据えたのですが、それが成功要因の一つだったと思います。また、必要に応じて、冷静なアドバイスをしてくれそうな人、製造等に知見のある人をアドバイザーとしてメンバーに加えました。実際に動きだすと、狙い通りにいろいろな人が機能してくれたので、やはりWGの人選は大事だと思います。

運用状況

品質改善に必要な要素を網羅し、業務の標準化・進捗の見える化、情報の一元化・共有化を実現

今澤氏は、システム導入にあたり、工場認定と新商品開発フローを中心に、変化点管理や不良苦情管理、ナレッジベースまでをカバーしたグランドデザインを作成。この構想に沿って順次構築が進められ、既に大部分の運用が開始されている。現在、食品部、衣服・雑貨部、生活雑貨部、品質保証部の約180人が利用している。

今澤氏:まず、新規工場認定の仕組みを2018年8月にリリースしました。ダイキン工業の構築支援サービスを利用しましたが、構築終盤からは自分でも修正・ブラッシュアップを行い、予定より1ヶ月程繰り上げて完成しました。次に、変化点管理と重大品質案件記録を2018年10月にリリース。これは一から自分で構築しました。構築で苦労したことは特に無かったですね。SpaceFinderに関しては、構築からマニュアル作成、社内説明、運用管理等を一人で行っています。

~新規工場認定・工場管理~

今澤氏:新規工場認定は、事前調査→工場視察・課題指摘→改善→工場監査→認定申請という流れになります。これらの業務を4つの電子帳票が連携して行います。システム化に伴って、書式の統一や承認フローの見直しを行うなど、様々な業務改善も実施しました。

新規工場認定をシステムがナビゲートし、標準プロセスに沿って業務が流れる。これにより、指摘対策の徹底や評価基準の明確化、認定に必要な資料の抜け漏れ防止と一元管理、進捗の見える化と最新情報共有が実現している。

今澤氏:PD担当者が取引先・工場から工場調査票(Excel)を入手し、『工場基本情報帳票』を起票してドラッグ&ドロップすると、調査票の記載内容が帳票に展開されます。工場認定に必要な各種資料(組織図・工場配置図等)も添付します。次に、工場の視察を行い、『改善指摘事項管理シート』を起票して課題・指摘事項を入力。工場が対策を行うと、その内容も反映します。この部分でもExcel入出力機能を活用。工場認定後の試作確認や量産確認、不具合発生時や定期訪問でも『改善指摘事項管理シート』を起票し、その工場における課題・指摘事項を一元管理しています。

今回のシステムでは、様々な場面でExcel入出力機能を活用。取引先・工場とのやり取りや膨大な案件を効率的に管理する上で、有効な手段となっている。

今澤氏:工場側で課題・指摘事項への対策が完了すると工場監査を行い、改善状況の確認と工場評価を実施します。以前はデパ間で不揃いだった評価項目を4タイプに集約し、その商品カテゴリー用のチェックリストが『工場評価シート』に表示されるようになっています。このリストに沿って監査を行い、評価結果を入力すると、総合評価を自動計算し、判定(合格/再監査/不合格)結果が表示されます。監査に合格すると、『工場認定申請書』を起票。『工場基本情報帳票』と連携して工場認定用の資料が自動参照されたり、『工場評価シート』と連携して評価結果のレーダーチャートが表示できるなど、工場認定に必要な情報が『工場認定申請書』に集約されます。また、判子リレーから電子承認に移行したことで業務が効率化。承認者の海外出張による滞留がなくなり、認定までのリードタイムも短縮しています。工場調査票が添付され、『改善指摘事項管理シート』と『工場評価シート』が起票されていなければ認定申請できない仕組みにすることで、標準プロセスの遵守をサポートしています。

認定された工場はデータベース化され、工場名・デパ・国·担当者等で検索したり、特定の添付ファイルを指定してダウンロードすることができる。『改善指摘事項管理シート』を検索して他工場の改善事例を参照し、自分が担当する工場の改善に活用することも可能だ。

今澤氏:新規設備を導入したり、建屋を増築したり、従業員数が増減するなど、工場の状況は変化します。新製品立ち上げや品質改善で工場に行く際には最新の情報が必要なのですが、担当者に依頼してもすぐに出てこない場合があるので、いつでも最新情報を入手できるのは便利です。

新規工場認定は、新商品立ち上げに加え、生産拠点の移管・集約でも発生。食品分野では現地生産化に伴う申請が増えている。情報の一元管理・共有化により、それらの対応が円滑化している。

~変化点管理~

今澤氏:設計変更・4M変更を行う場合は、必ず事前に『変更申請書』を起票し、社内承認を取得します。変更申請書(Excel)を工場から入手し、『変更申請書』にドラッグ&ドロップすると記載内容が帳票に展開されます。試験報告書や仕様書等の関連資料も添付。PD担当者がコメントを記載して承認フローを回します。変更の妥当性を裏付けデータをもとに確認し、適切に判断しているかどうかが確認されます。

~重大品質案件記録カード~

今澤氏:店舗に販売停止指示を出した場合は『重大品質案件記録カード』を起票します。4ページ構成で、商品情報(販売期間、製造期間、個数、販売チャネル等)と不具合内容、経緯と不良原因・暫定対策、原因分析、そして恒久対策までを管理。1つの案件で、初回報告(速報)、中間報告(品質向上委員会)、最終報告(対策完了時)を行うのですが、1つの帳票に情報を集約しつつ、それぞれのタイミングで申請ワークフローを回せるように工夫しています。これも、以前はExcelで管理していたのですが、システム化したことで情報がタイムリーに共有化されるようになり、品質向上委員会(月次の定期品質会議)の参加メンバーが経緯や対策等を事前に確認できるようになりましたし、報告資料が散在することもなくなりました。Excelから成功失敗事例集データベース(現在はSpaceFinderへの移行により廃止)へ転記する手間も不要になりました。

事例資料をご希望ではありませんか?

開発プロセスの遵守と課題管理の徹底で新商品開発の品質を担保。シンプルな操作性による見通しの良さと優れた検索性で、膨大な開発案件への対応力を強化。

~新商品開発~

『開発ワークフローシステム』は、業務アプリケーション開発ツールSmart Innovatorを使って構築され、2019年4月に運用を開始した。無印良品では、春夏、秋冬の各シーズンで2,000アイテム、年間で4,000アイテムの新製品をリリースしている。それらを全社標準の開発プロセスに沿って着実に実行すると共に、商品情報を集約し、開発進捗や開発途上の課題・成果物を共有することで、上流段階から品質を担保する仕組みとなっている。

今澤氏:開発ワークフローシステムには、開発プロセスに沿って情報や資料を管理し、業務を進めていく役割と、開発プロセスの過程で抽出された課題・指摘事項を集約し、それらの対策までを管理する役割があります。新商品の企画・仕様が固まりサンプルが準備できると、商品部がリスクアセスメントシート(Excel)を作成し、品証に提出。そのシートをシステムに取り込むと記載内容が『新商品情報』画面に展開されます。多い場合は1回で200アイテムも登録することがあります。リスクアセスメント会議を開催して、実際のサンプルを見ながら、安全性リスク、不良・苦情リスク、設計・生産上の課題を洗い出し、『課題・指摘事項管理シート』に登録します。ハイリスク商品の判定も行います。

良品計画では、新規性が高い商品、設計難易度の高い商品、不良・不具合が怪我につながる可能性のある商品をハイリスク商品と判定。ハイリスク商品には、通常商品よりも細かなゲート管理が適用される。

今澤氏:ハイリスク商品の開発プロセスには、試験計画策定、設計検討会、工程リスクアセスメントが加わり、それらの資料と実施記録を専用画面で一元管理します。リスクアセスメントで抽出された課題・指摘事項の対策が完了すると設計検討会を開催。複数部門の異なる視点で対策完了を確認すると共に、開発過程で入手した資料や試験結果についても新たな問題が無いか確認します。

その後、新商品確認/品質適合試験を実施。実施すべき検査項目が画面上で明確化されており、商品部が図面・仕様書や試験データ等を添付して品証に検査を依頼し、品証が承認する。基本的にはここで開発プロセスが完了するが、生活雑貨の一部商品については、工程リスクアセスメントと量産移行確認を行う。

今澤氏:『ハイリスク商品』の中でも、エレクトロニクス製品などのように、新しく生産ラインが組まれる商品は工程リスクアセスメントを実施して、実施日と実施記録を登録します。また、生活雑貨については、量産品確認を実施します。QC工程表や工程FMEA、治工具リスト、サプライヤ評価等を実施・作成し、資料を一元管理します。

開発プロセスの様々な場面で抽出される課題・指摘事項は『課題・指摘事項管理シート』に集約し、対応状況を見える化。対応完了まで漏れなく進捗を追いかけることができる。

~不良苦情集計~

図解付き詳細事例をお送りします。

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株式会社良品計画

本社
東京都豊島区東池袋4-26-3
資本金
67億6,625万円
従業員
19,370名(臨時従業員等 10,233名を含む/良品計画グループ)
事業内容

「無印良品」を中心とした専門店事業の運営/商品企画/開発/製造/卸しおよび販売を展開。1980年12月、株式会社西友のプライベートブランドとして40品目でデビューした「無印良品」は、現在では、衣料品から家庭用品、食品など日常生活全般にわたる約7,000品目を展開するブランドへと成長している。2019年4月には、世界旗艦店「無印良品 銀座」、および日本初となる「MUJI Diner」「MUJI HOTEL GINZA」を開業し、無印良品の思想を世界に向けて発信。また、「感じ良いくらし」の実現に向けて、団地コミュニティ再生への取り組みや、自動運転バスへのデザイン提供など、活動の幅を広げている。

取材日:2019年8月1日

※ 記載されている製品名、会社名は各社の商標もしくは登録商標です。

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