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引合から生産準備まで、膨大な情報が集まるグローバルPLMを構築

株式会社パイオラックス

株式会社パイオラックス

自動車メーカーの更なるグローバル化に対応し、より早く競争力のある提案を行うために、グローバル情報基盤を世界9ヶ国で同時立ち上げ。受注率向上・開発期間短縮・コスト削減等の幅広い効果を見込む。

以下は一部抜粋です。記事全文と運用イメージはこちら!

製造業のグローバル化が言われて久しいが、企業活動を支える情報基盤をグローバルに展開しているケースは、まだ少ないのではないだろうか。しかし、営業や開発、製造等の情報が国や拠点によって分断していては、グローバルで戦うことは難しくなる。パイオラックスは、このような課題を先取りし、グローバル情報基盤を構築。SpaceFinderにより構築されたPLMシステムが、世界9ヶ国で活用されている。

導入前の課題

事業のグローバル化のスピードが速く、情報共有の仕組みが追いついていなかった

田中 正美 氏

ERP推進部 システムグループ
グループリーダー
田中 正美 氏

田中氏当社では、企画・開発・量産準備等の進捗管理や情報伝達をサポートするシステムをスクラッチで構築し、国内で運用していました。その更新を控えた2010年頃、次期システムの構想を描くべく、当社の目指す姿や現システムの課題について、半年かけて社内インタビューを実施。そこで浮かび上がったキーワードがグローバル化でした。

富樫 靖彦 氏

ERP推進部 システムグループ
マネージャー
富樫 靖彦 氏

富樫氏例えば、同じ製品を別のお客様から別の拠点が引合いを受けていたり、既に開発を行っている製品を別の拠点でも開発してしまう可能性があります。また、拠点間で販売価格に差異があるのに気づいていないこともありえますし、海外で受注できなかった案件が日本から支援したことで受注できるようになることも考えられます。

旧システムは操作に熟練が必要だったことも問題だった。グローバルに展開する上でも、操作性は重要。これらの課題を踏まえ、「グローバルに対応できてシンプル」をコンセプトに次期システムを構築することになり、2013年10月にSpaceFinderが導入された。

システム構築~立ち上げ

短期間でプロトタイプを作成し、海外の意見をヒアリング。これが、海外展開する上で効果大

田中氏システムの構想が固まる前に主要15帳票のプロトタイプを数週間という短期間で作成し、海外拠点を回って意見のヒアリングを行いました。これにより、スムーズに次のステップにつなげられ、海外展開をする上でかなり大きな効果がありました。

富樫氏誰がどの決定をするのか、どの部門がどの権限を持つのか、拠点独自の業務フローをどこまで認めるのかといった業務基準も、システム構築と並行して整備。最終的には、BU(ビジネスユニット)への情報集約を必須化すると共に、BU毎に現地判断に委ねる領域を明確化しました。

パイオラックスでは、各BUがプロジェクトをコントロール。しかし、個別の判断でBUを通さずに、独自に動いてしまうことがあった。「グローバル化の波が早くて、現地社員の教育や実務が追いついていなかった」と語る富樫氏。グローバル情報基盤の構築により、業務の標準化と統制が可能になった。

運用状況

引き合いから生産準備までの膨大な情報が集まり、グローバルで業務を効率化

新システムはGPLM(Global PLM)と名付けられ、2014年8月に運用を開始した。現在、国内および海外8ヶ国で製造部門と販売部門(海外販社含む)を中心に660名強が活用している。
北浦 正人 氏

ERP推進部 業務改革グループ
北浦 正人 氏

北浦氏GPLMでは、『全体情報』帳票を起点に、『案件情報』や『設計情報』『生産準備情報』等の帳票が派生。さらに、『設計情報』には材料指示等の帳票が紐付き、『案件情報』には客先イベント情報、見積り条件等の帳票が紐付くというように、電子帳票が相互連係して業務をサポートします。『全体情報』を起票する前に帳票検索を実行し、既存製品がヒットした場合は『案件情報』を追加起票します。また、金型手配の前には、既存の金型を検索。これにより重複作業の防止を図っています。

PDM・基幹システムとの連係

GPLMは20種を超える電子帳票が相互連係して業務プロセスを構成。さらに、PDM・基幹システムとも連係し、業務効率化を実現している。

北浦氏GPLMからPDMの図面を直接表示したり、逆に、PDMからGPLMの帳票を参照することができます。さらに、GPLMからPDMに出図依頼情報が渡り、PDMからGPLMに出図実績情報が反映されます。また、GPLMに入力された顧客情報や生産地情報等を基幹システムのマスター作成に活用することで、システム間での二重入力を解消しています。

入力時間を増やさずに、情報量を大幅増

山内 理史 氏

ERP推進部 業務改革グループ
山内 理史 氏

山内氏グローバル展開する上で、簡単に操作できることもポイントの一つでした。そのため、極力手入力の項目を減らし、プルダウンやセレクト形式を採用しています。また、グローバルでは、誰に連絡すればいいのか分からない場合があるので、メールボタンを随所に配置しています。メールボタン毎に送信先の部署が設定されており、さらに、その部署の誰に送信するかをマスターで管理しています。ユーザーはメールボタンを押して指示や依頼内容を記入するだけで済みます。

「私が海外で説明した際は、簡単にファイル添付できるところが喜ばれました」と語る富樫氏。これにより、書類内容を再度入力する手間を解消。GPLMでは、旧システムよりも大幅に情報量が増えているが、入力時間は同等。より簡単に、効率的に活用できる仕組みを実現している。

グローバルでプロジェクトの進捗を見える化

GPLMで大きく改善された点の一つに、プロジェクトの見える化がある。SpaceFinderのBI(ビジネスインテリジェンス)機能によりタスクの期限やステータスが見やすく一覧表示される。

山内氏BI機能を活用することで、様々なプロジェクトで日々流れている多種多数の帳票の中からタスクの期限と実績日を抽出し、プロジェクト単位で集約して、スケジュール表を自動生成しています。これにより、グローバル全体でプロジェクトの進捗を見える化。部署・BU・客先等で絞り込むこともできます。管理職は主にこの画面を使い、必要に応じて個別帳票を参照します。また、担当者も、自分が所属する部署が関わっているプロジェクトの一覧を確認するといった利用が可能です。

効果

受注率5%アップ、企画~量産の期間短縮、コスト削減など、幅広い効果を期待

GPLMは着実にグローバルでの活用が進んでいる。今後の期待も含めて、その効果をお聞きした。

田中氏効果としては、まず、グローバルでの状況の見える化と成果物の共有化があります。自動車メーカーがグローバルで情報を持っているのに、我々が情報を取れていないと、案件への対応スピードや価格面で乗り遅れてしまいますので。また、従来は各拠点でバラバラだった品目コードを統一したことで、どの設計部品番号をどの拠点で生産しているのかも把握できるようになりました。金型についても、どの設計部品番号の金型なのか、どの拠点の金型なのかが検索でき、金型移管や生産配置の効率化、無駄な金型投資の防止が図れます。

富樫氏受注率の改善も狙っています。拠点の中には、引き合いで止まっている案件や独自判断で見送りにしている案件があるかもしれません。しかし、その情報が共有できれば、日本や他拠点からフォローすることが可能です。また、他の拠点でも同様の引合いがあって、合わせて案件化すれば価格面で折り合いがつけられる場合もありえます。このように、グローバルで情報を共有することで、様々な受注につながると思っています。5%程度の受注率改善が期待できるのではないかと考えています。

旧システムは所定のプロセスでしか先に進まない仕組みだった。しかし、例えば、生産地が決まったのであれば現地の準備を前倒ししたい。GPLMでは工程間の縛りを無くし、関係部門が情報を共有した上で、並行して業務が可能。これにより、企画~量産期間の1割短縮が期待されている。
お客さまプロフィール
株式会社パイオラックス
本社 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町51
資本金 29億6,097万円(2014年3月31日 現在)
売上高 333億円(単体)/547億円(連結)(2014年3月31日現在)
従業員 530名(単体)2,919名(連結)
事業内容 「自動車産業および電気・通信機器向けの精密金属ばねの生産からスタートし、昭和40年代には合成樹脂を素材としたファスナ類の開発および製造を展開。現在は、全ての国内乗用車メーカやトラックメーカと取引し、自動車部品サプライヤとしてそれぞれの製品分野においてトップクラスのシェアを獲得している。海外にも早くから進出し、現在、8ヶ国に9拠点を展開。海外の自動車メーカとも広範な取引を行っている。更に近年は、自動車産業にとどまらず、医療関連分野、生活関連分野へと事業分野を拡大している。
株式会社パイオラックス
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