Toon Boom Animation社の製品は世界122カ国のアニメ制作スタジオで採用され、ディズニー、ワーナーブラザーズ、ユニバーサル等の主要なアニメーションスタジオで使用されています。
繰り返しや修正に強く、少ないコストでアニメを制作することが可能です。
※ 右下のメニューより、字幕で “日本語” を選択することが出来ます。
Toon Boom が、Harmony 21 と Storyboard Pro 20 向けに、新しい Harmony および Storyboard Pro Silicon アップデートを発表しました。これらの大幅なアップデートによって、ARM ベースのハードウェアアーキテクチャ(Apple M1 チップセットハードウェア製品)以降で構築された最新 macOS コンピューターのシームレスな操作を実現します。
これらのアップデートにより、長編アニメーション、テレビシリーズ、ビデオゲーム、絵コンテの開発において、最適な安定性とパフォーマンスが確保されるようになりました。このアップデートは Mac Intel と Windows の両方に対応し、サポートされているすべてのプラットフォームで同じ大きな利点を提供します。
CGWORLD + digital videl 218号(2016年9月10日発売)に掲載
(敬称略・五十音順)
Harmonyについて
Harmonyを触った感想は、「機能が複雑」「海外基準でわけがわからない」というもので、正直なところ、ずいぶん戸惑いました。
しかし使い続けるうちに、このソフトの性能の高さや柔軟性に魅かれ、OLMでは現在デジタル作画のメインツールとして稼動しています。
このソフトだけで原画から撮影まで完結できるので、複数のソフトを覚える必要がなく、自分の作業分の機能だけなら比較的短時間で習得可能です。
柔軟性においては、他のツールからアップした画像をイン/エクスポートするときに多様な画像形式に対応しているので、ペイントソフトで変換する手間が無いのはうれしい特性です。
他の作画ソフトと一線を画すベクター線でクリンナップされた画像は、サイズを拡大縮小してもクオリティを維持することができるため、従来のカメラワークでは常識はずれな画面づくりもできるようになりました。
また、筆圧や線の入り、抜きの鉛筆のニュアンスを生かしつつも、ムラの無い線で作画ができるので、Toon Boom Harmonyは今後ますます望まれる高解像度の映像や版権にも対応できるソフトだと確信しています。
Storyboard Proについて
世界122カ国のアニメ制作スタジオで採用され、使用されているためです。
特に株式会社オー・エル・エムが積極的に採用されていることに共感いたしました。
3Dとの互換性、柔軟にカメラワークがつけられる点など、新しい2Dと3Dの融合の道を模索する上で、数ある作画ソフトの中でも一番可能性を感じました。
レイヤー毎に様々なパラメーターをつけられたり、機能性の高さに驚きました。用途は単なる作画ソフトとしての使用にかぎらず、さらに作画から仕上げまで1つのソフトで完結でき、有用性も高いです。また、従来の日本の”アニメ制作”に囚われない使い方をする事で、全く新しい制作工程が構築できるのではないかと思っています。
Storyboard Proについて
ビデオコンテを絵コンテ作業と同時に作成できるため、タイミングや尺の調整を絵コンテ作業中に確認できて便利です。
Harmonyについて
作画作業と同時ににタイムシートのタイミングをプレビューできるため、原動画の仕上がりを確認できて便利です。
簡易的にプレヴューが出来るデジタル絵コンテツールを導入したかった為。
セリフのテキスト流し込みが便利。
プレヴューをすぐ見る事が出来、カットの流れを直観的に判断できる。
音楽や台詞音源と連携しながらの絵コンテ作成が容易である。
デジタルハリウッド大学の2015年度からの新カリキュラム、1年生の必修授業「基礎ツール演習」で学ぶアプリケーションとして導入しました。
導入一年目なので、まだ目に見える成果はありませんが、本学では、アニメ分野のみではなく、Storyboard Proの特性を活かし、映像、3DCG、ビジネスプランなど、様々な分野で活用できることを期待しています。
受講した学生がそれぞれの志向で、Storyboard Proを活用できるようになるとよいかと思います。
導入当初、色々な点で海外仕様な部分が多かったが、Toon Boom様・ダイキン様とも協力していただき、徐々に日本独自の仕様でも作業できるようになってきています。
些細な不都合でもクリエイティブな作業には妨げとなるため、今後も日本のアニメ製作の独特な仕様に合わせられるよう、ご協力いただけると助かります。
ストーリーボード開発において非常に重要なツールであると実感しています。パネルでの構図、カット構成、時間軸を持ったリールとしての、個々の評価・再検討をシームレスに行なうことが出来る為に、演出/監督が充分な事前検討を行なって練り上げた完成度の高いストーリーボードリールを制作することが出来ます。
工程を自由に行き来出来るように設計されたツールのメリットは非常に大きく、ストーリーボードとして、カットの構成作業、尺構成を完了した後であっても陰影をペイントし照明演出を事前に視覚化することや、構図のブラッシュアップ、カメラワークの付加、プレスコ音声/効果音の編集などが行なえるので、映像作品としての品質向上を常に考えながら、より最終イメージに近いリールまでブラッシュアップすることが可能です。
また、その最終成果物をPDFやMOV、XMLの形でアーティストに提供することが出来まるので、この快適さを経験してしまうと過去の工程ごとに作業を行なう不可逆なワークフローには戻れません。
ストーリーボード制作の本質を理解して設計されているToon Boom Storyboard Proは映像制作において欠かせないツールとなっています。
実際に導入してみてトラディショナルなアニメやCG映像の絵コンテからPVのような事例まで幅広く活躍しているソフトです。
音楽が先にあるミュージックビデオでは特に重宝していますし企業向けPVに関しても音と映像をムービーとして簡単に出力出来るので作業時間の短縮に貢献してくれています。
直ぐにムービーとして出力が出来るのでクライアントにも訴求しやすいですし多少の修正であれば本当に短時間で組み替える事が出来るのはデジタルならではないでしょうか。
もちろん今後の進化にも期待しています!