Mesotekは、高分子量ポリマーの溶融体やブレンド物など、複雑流体系の性質を研究するための場(field)ベースのシミュレーション法です。メソ相の自由エネルギーを高速に計算し、ポリマー系の相図を作成することができます。
複雑流体を粗視化して表現し、系のポテンシャル場と密度場の鞍点の最適化や動的な発展の解析を行ないます。
系の粗視化では、ポリマー鎖を同じ応答関数を持つガウス鎖で置き換え、系内の種々の二体間 Flory-Hugginsパラメータでその大きさが決まる有効外部ポテンシャルを通して非理想性を取り込みます。また、可動性の固体複合物(Inclusion)の最適化ができるため、複雑液体中の球形ナノ粒子のシミュレーションを可能とします。
Mesotekは密度は均一であるが組成ゆらぎをもつような流体相をシミュレーションします。擬スペクトル法を使用して、複雑流体を表現する密度場の自己無撞着場モデルを解きます。系の構造と自由エネルギーは、複雑力とガウス性ホワイトノイズの組み合わせにより、緩和して鞍点に向かいます。離散フーリエ変換を利用して解かれる、修正拡散方程式がMesotekの骨子です。Mesotekでは、この修正拡散方程式を使用して系の成分の密度と応力演算子を計算します。この演算子から、セルのポテンシャル場および圧力場が評価され、内部応力が最小になるようにそのセルを更新します。
メソスケール分子ビルダを使用して、複合ポリマー(ランダム共重合体およびデンドリマーなどを含む)のビーズ表現を作成。 ランダムな開始条件、あるいはメソスケールテンプレートツールを用いて初期条件を指定し、開始します。慣性半径やモノマー質量などの実験パラメータを利用してビーズモデルをポリマーにマッピングします。溶解度パラメータあるいは、固定、または温度、濃度依存性のX相互作用パラメータを用いて、相互作用を定義します。
Mesotek では固体複合物が添加でき、メソ相の形成に影響を与えます。
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