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開発初期の仕様検討を充実し、顧客提案力を強化、開発を効率化

株式会社山田製作所

株式会社山田製作所

先行開発段階で過去の技術資産を総動員できる仕組みをSpaceFinderで構築。開発初期の仕様検討を充実することで、顧客提案力強化と開発効率化を推進。生産技術の開発テーマ管理にも効果を発揮。

以下は一部抜粋です。記事全文と運用イメージはこちら!

山田製作所は、顧客の仕様検討段階における受注前提案活動を強化すべく、フロントローディングを推進。その要諦は、自社の独自開発テーマや過去の開発履歴、データを先行開発に反映し、開発初期の仕様検討をいかに充実させるか。その取り組みを支える技術情報基盤としてSpaceFinderが導入されている。

導入前の課題・システム選定理由

過去のデータや開発経緯が個人持ちに近い状態で、組織力として活用されていない

飯塚 善章 氏

開発本部 R&Dセンター
センター長
飯塚 善章 氏

飯塚氏当社では、先行開発を強化するために開発プロセスを見直し、社内教育や設計ツール類の整備も行ってきました。しかし、データが個人持ちに近い状態で再利用が難しく、開発初期の仕様検討を充実させる上での障壁となっていました。


丹羽 弘 氏

開発本部 開発管理ブロック
ブロックマネージャー
丹羽 弘 氏

丹羽氏開発視点・観点集や設計ガイド等も整備していますが、詳細データが紐付いていませんでした。過去の資料を次に活かすためには理論的な裏付けとなるデータが必要ですし、お客様からも設計の根拠を求められます。提案型開発を強化することで、お客様の評価も高まり、受注につながることを期待しています。


飯塚氏開発プロセスにおけるゲートとなる技術評価会において、同じ技術課題が繰り返し指摘されたり、担当者が変わるたびに同じ作業をやり直すといった非効率も散見されました。今後も開発案件の増加が見込まれる中、過去の技術資産を初期図面に漏れなく反映することで開発の効率化も図りたい。そのためにも、データ管理の仕方を早急に改善する必要がありました。

このような課題解決に向け、各種ソフトを比較検討。SpaceFinderが選定された。
同じやり方は、長くても5年。自分たちも顧客も変わるから、自由度のないソフトは使えない

飯塚氏システム選定では、基本フォーマットを自分たちで作成・編集できる点を重要視しました。技術面やスケジュール面で、同じやり方は長くて5年ぐらい。お客様も変わるし、我々も変わらなくてはなりません。その変化にスピーディに対応するために、自分たちの仕組みに合わせてカスタマイズできないソフトは使えないのです。

運用状況

開発テーマやイベントに紐付いて開発履歴や詳細データが蓄積し、簡単に取り出せる

2014年4月に開発テーマ管理での運用が開始。開発本部を中心に約200名が活用している。
齋藤 整 氏

開発本部 開発管理ブロック
齋藤 整 氏

齋藤氏メインとなる『開発テーマ管理票』で情報を集約管理。この帳票から『技術評価表』や成果物を管理する『評価要件一覧票』が起票でき、さらに指摘事項毎に『指摘事項管理票』を起票できます。このように、電子帳票が連係することで、開発の履歴や成果物を一元管理する仕組みになっています。

知識・ノウハウを次に活かす
技術評価会では、なぜそう考えるかの論拠の提示が徹底して求められる。その検討過程や裏付けとなるデータを開発テーマと紐付けて一元管理することで、ナレッジの蓄積と活用の好循環が回りだしている。また、評価会において資料をSpaceFinderから表示することでペーパーレス化も図っている。

飯塚氏例えば、設計計算上の目標値が未達だった場合に、お客様の都合でレイアウトが変わった、部品精度が違った等の経緯や要因分析がすごく大切。そこまで皆が知っていることが、知識ノウハウを共有化して次に活かすことになると思います。これにより、過去データを今回の開発に当てはめた時に何が起きるかを予測でき、顧客要因の場合は事前にお客様に相談できますし、ときには提案材料にもなります。

齋藤氏人材育成の狙いもありました。設計ガイド等よりも、生の開発資料を見た方が理解しやすいですし、類似機種の要件表を横断的に参照するといったことも簡単に行えます。

技術評価会では、なぜそう考えるかの論拠の提示が徹底して求められる。その検討過程や裏付けとなるデータを開発テーマと紐付けて一元管理することで、ナレッジの蓄積と活用の好循環が回りだしている。また、評価会において資料をSpaceFinderから表示することでペーパーレス化も図っている。
進捗管理や回覧にも展開し業務効率化
山田製作所では、毎年50~80件の開発テーマが発生。それぞれに構成部品が複数あり、その合計は約200件にも達する。「これだけ機種があると日程の管理だけでも大変」と語る飯塚氏。その管理もSpaceFinderで大幅に効率化した。

飯塚 陽子 氏

開発本部 開発管理ブロック
飯塚 陽子 氏

飯塚(陽)氏以前はイベント日程を関係者に個別に確認して、Excelに手入力していたのですが、SpaceFinderによりその工数が不要になりました。その他に、特許の権利維持の検討ワークフローにも活用しています。以前は紙で回覧していたため処理に何日もかかったのですが、今では2~3日でタスクを完了できます。印刷の手間もなくなり、ものすごく効果を感じています。今後は、技術契約管理等にも展開していきたいですね。

運用状況

工程と成果物データ、進捗を紐付けて見える化することで、生産技術の新規開発を効率化

次に、エンジニアリング本部の生技開発課にお話をお伺いした。開発テーマの進捗管理とデータ管理に苦労していた同課では、開発本部と同時期にITシステムの導入を検討。ここでもSpaceFinderが選定された。
今井 雅之 氏

エンジニアリング本部
第1生産技術部
生技開発課 課長
今井 雅之 氏

今井氏生技開発課では、新しい生産技術の開発を、製品開発と連動もしくは独自のテーマで行っています。当社初の技術になるので開発プロセスはテーマによってまちまち。その進捗管理と成果物管理にSpaceFinderを活用しています。

「従来のExcelでの管理では断面のみで、全体像が見えなかった」と語る今井氏。2014年9月に運用を開始。テーマ全体の管理とテーマ毎のジョブ管理を電子帳票で行っている。
丸山 敏 氏

エンジニアリング本部
第1生産技術部 生技開発課
Grリーダー
丸山 敏 氏

丸山氏新テーマが発生すると、何をどのように行なうべきかを私の方で考えてジョブリストを作成します。担当者はリストを見て、やるべきことを認識して作業します。以前は、やり方や観点、達成の判断基準等の認識がずれて手戻りが起きていたので、その解消を図っています。

進捗管理に成果物が紐付いていなかったため、ミーティングで『完了』と報告されたジョブのデータを後で確認した結果『やり直し』になるといった、業務管理上の非効率も課題だった。

丸山氏今では、毎朝、前日に誰がどんな仕事をしたかがわかるので、ミーティングでは特に遅れていたり納期が近いものに対してだけ、SpaceFinderを見ながら話し合います。データもその場ですぐ参照できますし、誰がどれくらい遅れているのかも検索できるので、グループの効率が随分上がっている感覚です。納期と完了日とのズレが誰が多いということも見えてきますし、担当者の負荷もわかるので、状況に応じてヘルプするといったことも可能なりました。

お客さまプロフィール
株式会社山田製作所
本社 群馬県伊勢崎市香林町2-1296
資本金 20億円
従業員 1,720名(2014年3月末現在)
事業内容 四輪車、二輪車のエンジン用オイルポンプ、ウォーターポンプを中心に各種ポンプ製品、ステアリング関連製品、トランスミッション関連製品などの機能部品を製造。研究開発部門では、経営ビジョンに掲げる「社会に信頼され世界一級品を提供できる企業」実現のため、これを支える3本の柱である経営方針「QCDトップクラスの実現」「グローバルマネジメントの実践」「次世代技術・商品の開発」を強力に展開している。
  • 記載されている製品名、会社名は各社の商標もしくは登録商標です。

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